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地方銀行と証券会社で働く筆者のお金にまつわることを発信するブログです。

株式の買付と買収は同じように考えられるべき。

株式投資を行う際に大切なのは、「株式は資産である」と言うことです。

 

一般的に、株式や債券、投資信託金融商品と分類されます。証券会社や銀行員などは、こういった商品を販売し、手数料を稼ぐビジネスをしているわけです。

 

彼らは株式の流動性を上手く使い顧客に投機への道を進ませます。株式の世界では、投機には投機の、投資には投資のやり方がありそのあたりを履き違えると痛い目にあいます。

 

ウォーレン・バフェット氏は株主への手紙でこんな事を述べています。「株式を買い付けるにせよ、買収するにせよ、分析は同じ方法で行う」と言うものです。

 

分かりやすく言えば、株式を買い付けると言うことは、その企業の一部を買収していることと同義だと言うことです。つまりあなたはとある会社の社長で、手元には潤沢な資金があり、その資金を元に業績好調で利益成長している企業を買収しようと考えているとします。

 

上手く企業を買収したら、その企業が利益成長をして時価総額が5%上昇したらまた売却して手放そうとするでしょうか、と言う話です。普通は、少し時価総額が上がったからといってその企業がしっかりとビジネスを行いキャッシュを稼ぎ続けてくれるかぎり保有し続けると思いませんか?

 

株式というものを、ただの値動きがあり安く買って高く売れば利益が出る道具としてみてしまうと、それはただのギャンブルです。どこかの誰かにこの会社の株式が安いですよと言われよく調べもせずに安易にその株式を買い付ける人がほとんどです。これは特に知りもしない業績が良いのか悪いのかも分からない会社を自己資金で買収するのと同じです。

 

そしてアメリカの大統領が何をいったとか中国のGDPが悪かったなどという経済ニュースに踊らされて短期的に動く株価に一喜一憂することになるのです。

 

株式投資でしっかりと利益を出したいのであれば、その企業が着実に、しっかりと毎年売り上げを計上し、キャッシュを稼ぎ、それを設備投資や株主還元に用いて成長し続けていると明確に確信してから買い付けるしかありません。買い付けるタイミングは確かに大事ですが、銘柄選びで失敗をしていれば元も子もありません。

 

株式を買い付けるときは、人に言われた情報を鵜呑みにせず、自分でしっかりと調べて確かにこの会社の事業に自分の資金を投じる価値があるなと確認してから買ってください。相場は気まぐれで簡単なことで上がり下がりをしますが、最終的には会社の業績に収斂していくのは歴史が証明しています。

 

株式はあくまで資産です。不動産と同じです。自分の住んでいる土地の価格を毎日調べて、少しでも下がったら売却しようと思いますか? 相場を気にするときは新たに買い付けしようと考えている時くらいで十分だと思います。