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地方銀行と証券会社で働く筆者のお金にまつわることを発信するブログです。

投資信託のメリット

資産運用の為の金融商品の中でも、長期運用に適した商品の一つが「投資信託」です。

現在では各種銀行、証券会社、郵便局や信用金庫など金融機関であればいずれも取り扱いを行なっている商品です。

 

 

日本国内だけでもおよそ5,000本の投資信託が存在しており、その全てのラインナップを把握している人は日本にどれだけもいないでしょう。その中で大半の銀行や証券会社で扱っている本数は数が限られます。地方銀行や規模の地場証券などは数十本程度のラインナップしかありません。

 

 

投資信託とは、という基本的な問いかけをすると、銀行員や証券マンは「運用を代わりに行なってくれる」という言い方をよくしますが、正直なところこれは大したメリットにはなりません。というのも、色々な機会に積極的に利回りを追求する投資信託と株式指数を競わせた結果、大方は積極的に利益を取ろうと売買を行なっている投資信託が株式指数に負けるという結果が出ているのです。

 

 

これは日本国内だけでなく本場のアメリカでも同じことです。構造的な問題として、中長期での結果を見ると、積極的な運用を行う投資信託は、株式指数に負けやすいのです。これは、運用マネージャーの判断や組織故の機動力の低さ、手数料などが原因として挙げられます。

 

 

積極的に売買を行い株式指数よりも高いリターンを目指す投資信託のことをアクティブファンドと呼びます。これとは別に株式指数に連動するような投資信託のことをインデックスファンド(パッシブファンド)と呼びます。

 

 

アクティブファンドは運用会社の従業員が企業分析を行い手間暇をかけて株式を売買して利益を稼ぎます。その為、売買の費用であったり人件費であったりなどといった色々なコストがかかります。それに対し株式指数に連動することを目指すので経費があまりかからない為コストを安く済ませられます。

 

 

普通に考えると常に相場と対峙して売買をする人たちが運用していればそちらの方が利益が大きいのではと思いますが、頻繁な売買は税金や手数料を発生させ、また常に彼らの判断が正しいとは限らない為、見当違いの投資を行ったことによる損失もあります。組織故にマネージャーがある株式を売却したいと考えても上司の決済が必要だったりと思うように運用ができず損失を出すこともあります。

 

 

色々な要素が重なり、アクティブファンドは長期的にはインデックスファンドに負ける可能性が高いことが示唆され、また最近は手数料引き下げ合戦などしており、よりアクティブファンドを買うメリットがなくなってきています。

 

 

なぜ投資信託に投資するのかというと、自分ではよくわからないからです。どの会社の株式を買えば利益を出せるのか素人ではその判断基準さえありません。漠然とよく知っている会社や優待の魅力的な会社の株を買うことは出来ますが、本来の投資の意図するところである、中長期的に拡大し続ける会社を選ぶのはなかなか難しいです。だからプロに任せる。

 

 

ここではアクティブファンドとインデックスファンドのいずれの優位性を語るのは避け、投資信託のメリットとして私がよくいうものをお話します。それは「分散」です。本来個別の株式を何十社と分けて買うためにはそれなりの資金が必要になります。日経平均株価の流れに沿うように株式を保有しようと思えば225社の株式を買わなければいけません。これでは必要な資金が何千万になってしまうわけです。

 

 

これが投資信託という商品を通せば、数千万円という必要資金が必要なところ1万円くらいから買い付けできることになります。少ない資金でリスク分散に備えることができるのが投資信託の最大のメリットだと思っています。