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地方銀行と証券会社で働く筆者のお金にまつわることを発信するブログです。

グローバル企業に投資しましょう。

投資の世界に居ると、よく分散投資をするべきだという文句を耳にします。

例えばA社の株式のみを保有していると、評価額のリスクは全てA社の影響を受けます。そのためA社の利益成長が見込めればその恩恵をダイレクトに受けることができますが、反面経営が悪化すればマイナスの影響をダイレクトに受けることになります。

 

 

A社以外にもB社、C社と複数の企業に投資をした場合、いずれかの企業の経営が悪化したとしても別の企業の業績が良ければそれでカバーできる事もあります。そうやってここの企業の利益を分散する事で相対的な値動きの幅を抑えることに繋がります。

 

 

これと同じ論理で、投資対象国も一つに限定しない方が良いという考えがあります。NY市場は高値をつけていますが、その分株価が調整される可能性は高まっています。なのでそれだけでなく未だ株が買われていない日本株やヨーロッパ、はたまた中国やインドなどの複数の国の株に分散を図ることで、一国に投資するリスクを分散できるとします。

 

 

国々において成長性や株価の動きはまちまちですが、経済成長率で言えば世界全体をまとめて考えると大体毎年3%程度成長し続けているそうです。インデックスファンドに投資する際にオールカントリーオンデックスのように全世界に分散するという投資の仕方もあり、こうすることで低成長ながら時間をかければ確実に利益を出せるとするわけです。

 

 

ただ、分散投資のデメリットとして、経営の悪い企業や低迷している企業も多数含まれてしまうことがあります。国の考え方も同じで、あらゆる国の株式を買い付けるというやり方は、株価の芳しくない国や企業にも投資することになってしまいます。

 

 

新興国は一般的に制限があったり手数料が高かったりと必要以上のコストやリスクを背負う可能性があります。例えば先進国インデックスと新興国インデックスで比較すると、リターンはそんなに変わらないのにリスクは新興国の方が大きかったりします。

 

 

セゾン投信の社長さんが語られていたと記憶していますが、別に敢えてその国に直接投資をしなくても成長の恩恵は受けられるのです。

インドが経済成長著しいからと相対的にリスクの高いインド株式に直接投資をしなくても、グローバル企業に投資をすることで間接的にはインドの経済成長の恩恵を受けられるわけです。

 

 

インドに販路を持つ企業は、インドの経済成長の恩恵を受けられます。多国間に渡って販路を持つ企業は、その先々の国の経済成長の恩恵を間接的に受けられるのです。変に為替のリスクを取らなくても、それは輸出企業が自分たちの判断で為替のヘッジをしたりしているので、敢えて取る必要はないのです。

 

 

そう考えると、いろいろな国の株式に分散せず、しっかりキャッシュを稼ぎ出しているグローバル企業に投資した方が効率的だし逆にリスクを抑えられる事もあります。しっかりその企業を分析した上で投資をするのなら、知りもしない他国の企業に資金の先行きを委ねるよりも安心だとは思いませんか。