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地方銀行と証券会社で働く筆者のお金にまつわることを発信するブログです。

分散投資よりも集中投資を

ここ最近のトレンドというわけではないのでしょうが、幅広く分散してリスクを抑えるインデックスファンドへの投資が好調です。

 

効率的市場仮説に基づき企業ごとのあらゆる材料や情報は瞬時に株価に反映されるためいちいち人件費をかけてまで企業分析をする必要性はなく、個々の企業ごとのリスクを抑えるために分散を心がけ、コストを最小限に済ませれば合理的で素晴らしいリターンを期待できる。

 

実際その通りだと思います。日本に存在する公募投資信託は約5000本とされますが、その中でも投資する価値があると判断できるものは肌感覚でせいぜい10〜20本くらいでしょう。

 

大半のファンドは顧客の利益よりも自分たちの手数料を重視しています。似通った類似商品が氾濫しており、無理やし個性を出そうとしていますがそこにコストを支払う価値はほとんどありません。

 

リターンもベンチマーク(ファンドが参考にしている指標、これを上回るのがアクティブファンドの存在意義です)を下回るものばかりですし、そのくせ信託報酬は馬鹿高い。

 

なんだかんだと耳触りの良い謳い文句でさも期待できそうに演出し、高い手数料を貪るファンドが実はほとんどなのです。

 

ろくに成績も出せないのにインデックスファンドの何倍の手数料を支払わさせるようなファンドに存在価値はありません。銀行や証券の営業マンが勧めてくる投資信託は大体そんなものしかありません。

 

バフェット氏も下手な投資信託に任せるくらいならS&P500のインデックスファンドETFに投資したほうがいいと言っていますが、それは投資をする側が知識の全くない人に対しての発言です。

 

「定期的にインデックスファンドに投資すれば、なんの知識もない投資家でも多くのプロより良い成績を上げられる」とバフェット氏は言います。しかしまた、氏はこうも言います。「あなたが投資についてある程度知識があり、ビジネスの数字を理解でき、長期的にビジネスの優位性を持ちながら株価が割安な企業を5〜10社選び出せるなら、従来型の分散投資は無意味である」

 

分散投資のメリットは個々の企業のリスクを低減させられることです。いずれかの企業が悪くても、いずれかの企業の良さでカバーできるというのがリスク分散です。ただ、何でもかんでも分散してしまうと、ロクでもない企業にも投資をしてしまうことになります。

 

指数投資のデメリットがここにあります。日経平均株価は日本の代表的な225銘柄に投資するわけですが、225銘柄の全てが素晴らしい業績を長年にわたって出し続けているわけではありません。悪いものは取り除き、良いものだけを少数保有することでリターンをさらに良くできるとバフェット氏はいうわけです。

 

投資に関して勉強する時間がない方はインデックスファンドに投資をするのがベターです。くだらない流行を取り入れたテーマ型ファンドや短期的に高い収益を上げるファンドは長期的にその成績を持続させる力はないでしょう。無駄に信託報酬を取られるよりよほど経済合理性があります。

 

しかし、株式相場もをもっと勉強できる方は、インデックスファンドで思考停止せずさらなる高みを目指してみましょう。