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地方銀行と証券会社で働く筆者のお金にまつわることを発信するブログです。

米国での決算発表が開始。

10月後半から企業の決算発表が本格化する。

 

日本の企業もアメリカの企業も同じく有名企業の四半期決算が開示されることで、株価が大きく動く可能性があるので気を付けたい。

 

本日ではTwitterが第三四半期の決算を発表。売上高が市場予想に届かなかったとして寄り付き前の時点で約15%ほど下落したとのニュースがありました。夏場の広告収入が振るわなかったそうです。

 

よく勘違いされる方がいらっしゃいますが、決算発表で問題になるのは赤字か黒字か、前年同期比と比べてどうだったかという単純な比較ではなく、市場予想をどれだけ上回っているかです。

 

株式投資は将来の企業の成長を予想して売り買いがされます。この会社は何年後にどれだけの成長が見込めるので、そこから目標株価を計算して今が買いなのかを判断します。特に大きな投資家になればなるほどこの辺りはよくストーリーが練られています。

 

その答え合わせをするのが決算発表です。描いたビジョンがどれだけ正しいかを、コンセンサスを使って計算するのです。ですので、決算内容が例え前年同期比でどれだけプラスになろうと、そもそも予想に届いていなければストーリーに修正が行われるので株価は売られやすくなります。

 

逆に、前年同期比がマイナスになっていようとも、その下落が予想よりも良ければ上方修正されるのでそれは買いの材料になり得るわけです。

 

ですので決算はこんなに良いのにどうして株価が下がるのだろうという場合やその逆も同じように、予想に反していれば調整されるのです。株価の調整というのは、過剰に行われている取引を修正するものです。市場は効率的であるとはいえ完全に株価にあらゆる情報が反映されているわけではありません。

 

その差を狙って投資していくのがアクティブファンドや投機的売買です。ただお分かりのようにどれだけ分析をしようとも完全にその会社の状況を把握することはできません。それが出来るのはインサイダーをするくらいしかないでしょう。

 

決算がどのように出てくるかを完全に予想することはできません。それはどんなに分析や研究をしても限りなく結果に近づけることまでしかできないのです。ただし、決算はあくまでその時までの結果を発表するだけであり、今後の将来のビジョンを大きく崩さない限り、調整された後は再度また変われたり売られたりすることになりますので、一時的な調整で売った方が良いか買った方が良いかに振り回されるのではなく、あくまで企業の将来性がどれくらいかを重視して投資するといいと思います。

 

例えば10年間その会社に投資しようと考えている人が、そのうちにただ一部の決算内容で売ったり買ったりする意味があるでしょうか、10年後にどれくらい成長しているかを計算して株式を買うのであれば、その道中に多少の変化があるくらいではそれを理由に売買する意味はないといえます。

 

株式を買う場合は、そういったように短期的な情報で不安にならないよう気を付けていただきたいと思います。