投資とは、幸福の一助となるべきものであり、囚われてはいけません。
投資とは、お金を増やし、資産を形成させるために有効な方法です。しかし、これはあくまで幸福になるための手段の一つであり、投資の成功を目的と勘違いしてはいけません。
投資に拘ることは、お金に囚われることを意味します。人生の大きな部分をお金に囚われてしまうと、人生の目的や意味などをお金に頼る事になりかねません。
より良い人生を歩むために、お金は手助けとなるものではありますが、お金に操られてはいけません。
お金はただの道具であり、信用を形にしたものでしかありません。それ以上でも以下でもないのです。お金と良きパートナーという関係を保つためにも、お金は人生のサポーターくらいに思って付き合うべきなのだと思います。
そうは言っても、お金はないと困ります。
老後も不安です。
少し前、金融庁が公表した報告書でテレビのニュースでも話題になった老後資金2000万円が必要になるというお話。
ここではその金額が正しいのか間違っているのかについては言及しません。そんなものは人によって違うし、あれはとある一例のシミュレーションなので万人に当てはまるものでもありません。
しかしここでは仮に老後には年金以外にも一人当たり2000万円が必要だという過程で話を進めていきたいと思います。
さて、老後というものが具体的にどのタイミングを指すものなのかは分かりませんが、大抵は定年退職後や年金をもらう年齢なのではないでしょうか。その時までに2000万円を用意しなければいけません。
ライフプランは難しく、結婚したらどうするか、子供ができればどれだけのお金がかかるか、途中で病気や怪我、事故にあったりしたらどうするかなど、不確定要素を考慮したらきりがありません。そのようなものに対応するお金も準備した上で2000万円が必要となれば、どれだけ貯蓄をし続けなければいけないのかと途方に暮れるかもしれません。
しかし、将来が不安だからと言って日々慎ましく、食事も質素に、休みの日も出かけず家に一人でいるようにして暮らしていると、それこそ自分の人生が何なのか分からなくなってしまいます。
投資とは、目先の利益を追う博打とは違います。長期的視野を持って資産を増やす行動であり、利益追求のギャンブルではないのです。相場がどうだからどうしましょうなどという謳い文句は本来投機とよび区別されるものです。
ここで必要性を伝えたいのは投資です。これは明言させていただきます。
私の尊敬するウォーレン・バフェット氏は自分の死後の資産についてはその90%をS&P500に連動するインデックスファンドに投資するよう勧めているそうです。
S&P500というのはアメリカの格付け会社スタンダードアンドプアーズがアメリカを代表する500社の平均株価を指数化したものです。日経平均株価やTOPIXの米国版と思っていただいで構いません。
究極的な話、ローコストのインデックスファンドに毎月積み立てていれば、老後と言われる時がきたらいつの間にかそれなりの資産が出来上がっているのです。
まずはこのサイトを見ていただきたいと思います。ここでは世界のあらゆるインデックスが見られる便利なサイトです。
これを見ると、S&P500は2019年11月を基準として計算した場合、20年間では年利6.6%となっています。30年間では年利回り9%という素晴らしい数字になっているのがわかると思います。
では次にこのサイトをご覧ください。これは色々な生活や実務で役立つ計算をしてくれるサイトです。
S&P500をつみたてNISAを活用して20年間33,000円積み立てていくとしましょう。インデックスファンドも今の時代、ネット証券では購入手数料は無料ですし、信託報酬は0.1%程度なので、もはやほとんど手数料はかからないと思えます。
この条件で計算した結果が次のとおりです。
https://keisan.casio.jp/exec/system/1254840095
利率は6.6%
期間は20年間
つみたて金額は33,000円
元金は勿論0円からスタート
NISAは非課税ですし、インデックスファンドは基本的に分配金は出さないので、このまま非課税の計算で出しますと、なんと20年後には1,600万円に増えているではありませんか!
これはあくまでシミュレーションですので、実際にこの数字になるわけではありませんが、福利の力を使い、日々のマーケットに流されず企業や経済の成長を信じて地道に積み立て続ければこのような資産を形成することもできるとお話ししたいのです。
日々節制や節約をして、やりたいこともやらず、行きたいところも行かずに慎ましく過ごさなくても、毎月コツコツ積み立てるだけでも資産は形成できるのです。老後の資金が不安だというのなら、もうこれで不安がる必要はないでしょう。あとは投資以外で着実にお金を稼げばいいんです。
金融商品は扱い方によってはギャンブルのように一獲千金を狙えるモノですし、また破産に追い込まれかねない危険な商品です。しかし、あらゆる道具と同じように、正しく使えば間違いなく人生をより良くするための手助けになるモノなのです。
是非正しい知識を持って金融商品と付き合って下さい。そうすれば、投資は間違いなく私たちの味方になってくれるのです。